貴方は家族思いな人だった。

いつも話してくれるのは、弟さんのこと。

名前は何だったっけ。

忘れちゃったなぁ...。

一つ一つ、あなたが消えていくの。

忘れたくないのに、

忘れちゃいけないのに。

左手の薬指には銀色に光るもの。

指輪の裏側には貴方の名前。

貴方がなぜ、その結末を選んだのか

そこまで追い詰められていたか、

馬鹿で無知な私には何もわからない。


こんな私じゃ、迎えに来てくれないよね。

苦しいよ。辛いよ。

なんで、私を置いてったの...。