信『帰るにまだ早いな?いつものとこで時間つぶすか?』

信『ん?』

化学準備室に行く途中にある図書室に知っている顔があった…

信『日高~』

雪『鏡川くん?』

信『どうした?図書室に用があるじゃないのか?』

雪『それは…』

図書委員女子『雪?』

信『ん?知り合いか?』

雪『同じクラスの三日月 春さん』

春『何かようなの?前に言ったよね私あんたの顔みたくないから来ないでって!』

ガジャ!

信『なんだ?あの態度?』

雪『私が悪いのよ…』

信『何かあったのか?』

雪『……』

信『言いたくないなら無理に聞かねーけど』

まあ昼にあったばかりの俺に話すことでもないな

雪『空き教室で話すんでいい?』

信『えっ?ああ…』

これは予想外の反応だな!?

雪『私ね…入学した時に図書部入部してたの…』

雪『その頃は春とも仲良かったんだよ(笑)』

雪『でもね、あるとき図書部の何人かの友達が春の悪口言ってたんだ…』

雪『それでね、私にもその話がふられて私も一緒になって春の悪口言ったの…』

雪『それをね…春に聞かれてたんだ…』

雪『私、そんなこと言いたくなかったのに!自分が春の悪口言わなかったら次は私がいじめられるんじゃないかって…(涙)』

信『…………』

俺は日高が悪いとは思わない…なぜなら彼女がついたのは自分を守ろうとした嘘だからだ。人なら誰しも自分が可愛いそれが普通だ。

雪『ごめんね…鏡川くんに話してもしょうがないよね…もう忘れて…それじゃ』

ビシッ

こんなとき普通のやつなら慰めの言葉でもかけるのだろう…だが俺はそれをしてやれるほど日高のことを何も知らない…
何も知らないのだ…
でも、なぜだか俺は………