ご懐妊は突然に【番外編】

「いーじゃない。絵梨さんも色々気をつかって私宛、みたいな感じになってるけど、本当は匠さんに当てたメッセージなんだと思うわよ」

「そーゆー遥の同情めいた上から目線の態度も気に入らない!」

そしてまさかの八つ当たり。

ああ…めんどくさ。

「絵梨さんのメッセージが自分宛じゃなかった事をそんなに気にするなんて、やっぱり匠さんは絵梨さんに気持ちがあるの?」

…んな訳ない。

ないがしろにされて拗ねているだけだと解っていても、やきもちを焼いている姿を見せればきっと焦って面倒臭い事をいわなくなるだろう。

「そんな訳ないじゃないか。俺の気持ちは遥だけだよ」

匠さんは私の手をギュッと握る。

「それならいいんだけど」

「まったく、遥のやきもち焼きには苦労するなー」なぁんて言って匠さんはニヤけている。

案外単純な匠さんはどうやらご機嫌が直ったようだ。私は肩で大きく息をついた。

その後も所縁ある人々から続々とビデオレターが届いていた。

こんな短期間でビデオレターまで用意してくれたなんて、感動してしまたった。