ご懐妊は突然に【番外編】

「まぁ、童貞のお前らに、その良さはわからないだろうけどな」

「なんて事言うのよ!」私は眉を吊り上げた。

少しでも感動してしまった事を後悔する。

「それにめちゃくちゃ可愛い。若かりし頃のオードリーヘップバーンみたいじゃないか」

「兄ちゃん、一回視力検査した方がいいんじゃね?」

空良が言うと、櫂はギャハハっと声を上げて笑った。

「…お前らのメインディッシュの肉はナシだな。式場に手配する」

匠さんはポケットからスマートフォンを取り出し、ニッコリと笑顔で脅す。

「うわ!俺今姉ちゃんの後ろにローマが見えたよ!」櫂はワザとらしく目をこする。

「俺も!兄ちゃんがグレゴリーペックに見えて来た」

ローマの休日かよ。

私は心の中で突っ込んだ。

「おいおい、空良、それは言い過ぎだろー」

しかし、匠さんはポケットにするりと携帯をしまう。満更でもなさそうだ。

「じゃ、姉ちゃんお幸せにな!もう帰ってくるんじゃねーぞ」と言い残し双子達はゲラゲラ笑いながら帰っていった。

全くあいつらは何しに来たのだろうか…。