「教えてやろーか?」

「アンタ6点じゃんか数学」

あたしとそんなかわんないしね。まぁコイツは極端に数字に弱いだけであって計算以外は大丈夫なんだけどね。
あ、コイツが弱いの数字だからね。数学じゃなくて。だから理科の計算問題とか社会の時差云々はからっきしダメ。数字に何の恨みがあるのかは知らないけど。

「ふん、6点だと?やはりバカだな」

「あ?テメーはどうなんだよ」

「やめときなよ晃。みじめになるから」

ハルはもうなんていうか天才だから。全教科100点とか当然だから。マジで呪うわー。
あたしの回りって地味にハイスペックの集まりじゃんね。ウザい。

「あ、センパーイ。何の話してるんです?」

窓から顔を覗かせた音羽君。
何このデジャヴ。何か前もあったよね、こんなこと。ハルはいなかったけど。