あたしがハルを冷めた目で見ていると、音羽君が肩越しに顔を覗かせてきた。

「せーんぱいっ!そこのメガネ誰です?センパイの彼氏なんです?」

「もしそんなことがあったらあたしは清水の舞台から飛び降りる」

嫌だしこんな偏屈男。
ていうか態度がホントに...

「って、いつからいたの?」

「えーっと。わりと早い段階でセンパイの後ろにいましたよぅ」

皆さんこんなところに忍者がいますよ。
ありえない。神出鬼没なヤツが多すぎる。主に小山な。小山マジうざい。

「なー。俺にこの部のルールを教えろ」

「ハゲろ」

あたしに聞く意味よ。部長そこにいるじゃんか。
ていうかあたしも正直そんなに知らないし。