兄は今年の春頃に離婚した。
それから、精神状態が不安定になり、自立神経失調症になっていた。
精神科に通い、睡眠導入剤と
抗精神薬がないと、まともな生活が出来ないまでになっていた。
原因は、離婚と長年の苦労が
今になって襲ってきたと診断された。
兄と私は連絡を取りながら、
前向きに生きていこうと誓い合った。
兄には子供がおらず、離婚後は
一人暮しをしていた。
仕事は幹部社員だった為、
長期の療養休暇が許されていた。
努力のかいもあって、
仕事復帰までこぎつけた。
復帰後は、一般社員に格下げとなった。
毎日薬が効かない状態で、パニック発作が出て、まともに仕事にならない日々だった。
それでも無理をして、今、出来る程度の荷物運びの仕事を続けた。
兄は絶対、病気を治すと言っていた。
まともに仕事が出来ない自分が悔しいと言っていた。
私はただ、兄を励ますしか出来なかった。
この悔しさをバネに
これから先、お互い頑張ろう、と。
この時、ちょうど、私も
仕事で壁にぶち当たっていた。
本当は、兄に向けて言った言葉は、私自身に向けて言った言葉だったのかもしれない。
自分に負けないで。
お互い、プライドが高い兄弟だ、
負けたくない、
ただそれだけだった。

