君とカフェで会えたら

〈水曜日 AM10:30〉

寝室の和室で眠っていると
冷たい手が私の額を撫でた
この落ち着く匂い···小さい頃からずっと嗅ぎなれた落ち着く匂い···この手は···
「お母さん?」と天井側を見るとそこには母の姿があった。
「熱はどう?」
「お母さん?···どうして?今日仕事の日じゃないの?」
「流石に今日は休んだわよ、今日は一日可鈴の看病するから」
「でっでも!それじゃあお給料減っちゃうでしょ?」
「そんなのいいの」
「良くないよっ··だって···」と起き上がろうとするとクラクラして気持ち悪くなった
「ほらいいから今は横になって身体休めないと」
「でも···私のせいで減給とかヤダもん」
「可鈴ありがとう」
「ん?何が?」
「可鈴の気持ちは本当に嬉しいよ可鈴がお母さんのこと思って早く楽にしてあげたいって思ってくれてるのも知ってる···でもね、お母さんにとっての一番は可鈴なの、可鈴や陽達に何かあったら心配でたまらない···どんなに損をしようが関係ないの本当は1分1秒でも一緒に居たいの···可鈴ごめんね···一番辛い時に一緒に居てあげられなくて··だから今日は一日ずっと一緒に居られるから、何でもワガママ聞いてあげる」
「うんありがとう···何か嬉しい」
「可鈴··いつも無理させてごめんね」

(どうして?···どうしてお母さん、謝るの?···どうして私は···大好きな人達に悲しい思いをさせてばっかりなの···どうして··)

「悔しい···」
そう呟いたのはお母さんだった
「え?···」と私はお母さんを見た
お母さんは泣きながら言った
「可鈴にこんなしんどい思いさせてたのに全然気付けなくて···可鈴達を幸せにする為に働いてたのに···いつの間にか目の前の仕事の事だけしか見えなくなってたんだね···」

「そんなことないよ···お母さんはいつだって私たちのこと一番に考えてくれてるじゃない」
「アンタは長女で聞き分けもいいから私もついつい頼っちゃって···でもそのせいで、どんどん可鈴に負担かけてたんだよね···」

私はお母さんの手を取って言った
「それは違うよ?···バイトだって自分が始めたことだし、自分で働いたお金でお母さんの負担減らせられてるかもって思ったら私嬉しかったんだから···それに今体調崩してるのはお母さんのせいじゃなくて自分が体調管理疎かにしてたせいだし···だから自分のこと責めないでよ…」
「可鈴···」
それからその日はお母さんが付きっきりで看病してくれた
久しぶりにお母さんとゆっくり話せて嬉しかった···私、早く良くなってまたバイト頑張りたい早く大人になってお母さんを楽にしてあげたいという思いがまた強くなった。