君とカフェで会えたら

 そんな時、先輩に『バイトの後、一緒に帰ろう』と誘われてしまった。
私は断ることが出来なかった・・だって・・・やっぱり先輩に優しくされたら嬉しいし一緒に帰ろうって誘ってもらうのはもっと嬉しいから・・麻友の言う通り、私はまだちゃんと失恋できていないのかもしれない・・・だって先輩を見るたび、先輩に優しく声をかけられるたびに、こんなにドキドキするのだから。

・・・ごめんなさい先輩。私はまだ湊先輩の事が好きです。

=バイトの後・カフェの裏口前=
私は急いで着替えてカフェの裏口から出ると先輩はもうすでに裏口の前で私を待ってくれていた。

「先輩!ごめんなさいお待たせして」
すると先輩は私に爽やかな笑顔を向けてこう言った「お疲れ様!」
「お、お疲れ様です」
「じゃあ帰ろっか」
「はい!」

2人で並んで駅に続く並木道を歩いていると先輩が突然口を開いた
「可鈴ちゃん・・俺実は可鈴ちゃんに頼みがあるんだ」
(えっ?!頼みたい事?先輩が私に?)
「なっ何でも言ってください!頼みって何ですか?」
すると先輩は私の方に向き直り続けた。
「前に話した事あるんだけど俺の親友の岡田大輝(ヒロキ)の事覚えてる?」
「はい覚えてます」
「可鈴ちゃんが三咲さんの友達だってアイツに話したら三咲さんを紹介してくれって頼まれてさ・・・それで、もし可鈴ちゃんさえ良ければ可鈴ちゃんの方から三咲さんに伝えてくれないかな?」
「えっ?!」
「俺から話しかけてもいいんだけど・・・でもやっぱり女の子同士の方が伝えやすいんじゃないかなって思って・・」
「わ、分かりました!話してみます!」
(嬉しかった・・これで少しでも麻友の力になれると思ったから)

すると先輩はさらに続けた。
「学校だと会いづらいから可鈴ちゃんと三咲さんの予定が開いてる日に、4人で映画を観に行ってヒロが三咲さんと話が出来るように協力してもらいたいんだ。」
「はっはい!もちろん!協力します!」
「こんな事、可鈴ちゃんに頼んじゃって本当申し訳ないんだけど」
「いいえ全然大丈夫です!私が先輩達の役に立てるなら嬉しいです、麻友に話してみますね」

すると先輩は笑顔でこう言った。
「ありがとう、助かるよ」
その笑顔で私の心の中は一気に温かくなった。

先輩と別れてから麻友にメールを送った。
私はお金が無いので未だにガラケーだった本当は私も早くスマホに変えたいけどそんなお金はどこにも無い。
家に着いた頃、麻友から着信が有り電話に出た。

[もしもし?麻友!]
[可鈴ちょっとどういう事?!]
麻友の声は驚いているようにも感じるが明らかにテンションが上がって嬉しそうな声をしていた。
私はそんな麻友とは反対に落ち着いた声で答える
[メールで説明した通り、岡田先輩が湊先輩に麻友を紹介してほしいって相談したみたいで、湊先輩に私から麻友を紹介して欲しいって頼まれたの!]