雨恋~雨のちキミ~

「えっ、あ………うん…。めっちゃカッコいい」


ファンクラブがあることは伏せておいた方がよさそうだ


「ホンマに!?お母さん、会いたいわー。今度連れてきーや!」


「あれ、彼氏なん?」


興奮状態のお母さんとは打って変わって

お兄ちゃんが目を丸くしてあたしを見ている


「そうや!付き合うことになってんもん!…って、あれ?お兄ちゃん、今日彼女とご飯行くってLINE───」


授業中、こっ恥ずかしくなるようなLINEを送ってきたことを思い出した

それなのに、なぜいつも通り家に居たんだろう


「………テストが終わるまで会わんって言われた」


「そりゃ、アンタは受験生なんやから仕方ないやろ」


母と息子が普通に恋愛話をしている…

他の家庭もこんなもん…なんか…?


「お母さん、お兄ちゃんの彼女見たことあんの?」


不思議に思って聞いてみた


「あるよ。可愛い子やで。確か………2こ上…やっけ?」


「えっ、年上っ?!」


まさかの年上彼女!


「何やねん。アカンのか」


ムッとした表情であたしを睨む


「いや………お兄ちゃんとこんな話するとは思ってへんかったし…。ってゆーか、どこで知り合ったん?」


「バイト先」


「へ───っ。今も?」


「今年就職した。だからあんま会ってへん」


彼女が居るなんて、普段のお兄ちゃんからは想像も出来ない