雨恋~雨のちキミ~

※※※



「───賀、千賀っ!」


体を揺すられ、少しずつ意識がハッキリしてくる


「もうっ!アンタ、いつから寝てんの?」


声の主はお母さんだ

まだぼんやりした頭と視界で辺りを見回すと

部屋の中は真っ暗で、廊下から入り込んでくる電気の明るさに

すぐ傍に立っているお母さんの表情すら分からない


「ほら、さっさと起きなさい!」


ピッと音がして部屋が明るくなり、その眩しさにギュッと目を閉じる


「今………何時?」


お母さんが帰ってきたということは、少なくとも7時は過ぎているはず


「8時!」


「え………嘘っ!?」


『8時』という時間に、思わず飛び起きた

今日は7時から見たい番組があったのに


最悪や………


「お兄ちゃん、もうご飯食べたんやって」


「はぁっ?!」


薄情な奴───っ!

ご飯食べるんやったら、起こしてくれてもえーのに


勝手に寝てたくせに、起こしてくれなかったお兄ちゃんを恨んでみたり

ベッドからのそのそと動き始めたあたしを一度確認し

お母さんが部屋から出ていった


「起きたんか」


ソファに座りテレビを見ていたお兄ちゃんが

リビングに入ってきたあたしを見て一言