帰り道
雨が降っていた。
「慶〜、傘持ってきてないの??今日雨って知らなかったの?」
舞が俺を覗き込んでいる。
舞はちゃんと天気予報を見てたらしく、カバンの中から折り畳み傘を取りだした。
寝坊したくせに、何でそんなとこちゃっかりしてんだよ。
「仕方ないなぁ、舞の傘に入れてあげるよ。」
微笑んで俺を傘に入れようとした時。
「あ、舞ちゃーーん!」
「舞ちゃんだ!また明日ね!」
次々色んな男子に声かけられた。
それに微笑み返してる舞にどうしようとなくイラついた。
「いい、1人で帰れよ」
「え?でも慶傘ないんでしょ?風邪ひくよ」
そう言って優しい舞は俺を傘に入れてくれた。
なのに俺は
「いらないって言ってんだろ!」
傘を振り落とした。
舞が悲しそうな顔をした。
あぁ、違う
舞にそんな顔をさせたかった訳じゃない。
ただの俺の八つ当たりだ。
お前は悪くない。
だから、泣くなよ…。
