しかし、そんな生活を続け、二年たった。
もう、高3だ。
私には今、とても大切な人がいる。
その人は、二階堂 恋(ニカイドウ レン)。
一つ年上の彼は私の唯一気を許せる彼氏だ。
去年付き合いはじめた。
彼は高校を卒業し、県外の大学に通い、一人暮らしをしているので今は遠距離恋愛中だ。
でも、私はちょっと心配だ。
彼はイケメンで、高校でもよくモテていた。
大学には可愛い人や綺麗な人がいっぱいいるだろう。
ましてや、彼女の私は別に特別可愛いわけでもなく、不細工でもない。
普通の凡人だ。
全くつりあっていない私に彼は愛想をつかないのだろうか。
私はまた、溜め息をついた。
いつの間にかマンションの前まで来ていた。
私は今一人暮らしをしているのだ。
「…ただいまー」
一人暮らしなので、当然返事が返って来るわけでもない。
でも、どうしても言ってしまう。
一人ということがまぎれそうだったから。