東堂くんは喋らない。







「どこどこどこ!?」



そしてワタワタと両手を振り回し慌てている姿は本当に情けない。



私は仕方なく、虫を取ってあげようかと山本の頭を見るけど




「ん?虫?あれ?」




そんなのどこにも見当たらないけど…




「え、東堂くん、虫どこ?」




振り向いて東堂くんに聞くと、東堂くんはやっぱりムスッとした顔のまま




「もうどっかに飛んでった」




そう言ってどこかに行ってしまった。




…?なんであんなに機嫌悪そうなんだろう。




「だって、山本。もう虫いないってよ!」




「マジか。よかったぁあ~~」




心底ホッとしているらしい山本が胸を撫で下ろす。




「ったく、男のくせに虫くらいで…だから彼女できないんだよ!」



「おまっ…それを言うな!つーかお前だって彼氏いないだろ!!」



「う、うっさい!」