東堂くんは喋らない。





まさかの東堂くんの裏切りで、結局豆腐を買いそびれてしまった私。



「東堂くん…!豆腐買えなかったよ!いいの!?」



「あのさぁ…あんまり大声で豆腐豆腐言わないでくれる?恥ずかしいから」




「恥ずかしい!?」





豆腐のどこが恥ずかしいんだー!!





「はいはい、くだらない痴話喧嘩はいいから早く行くよ」




私が反論しようと口を開いた瞬間、柑奈に腕をつかまれ連行された。





「ちょっ、痴話じゃないから!しかもくだらなくもないから!私は真剣に今日は豆腐を」



「ハイハイ、なんでもいいけど」





私の腕をつかむ方とは反対側の手で、お菓子がたくさん入った袋を持った柑奈が振り返る。





「ずいぶん、喋るようになったんじゃない?東堂」




「…うん!」






この夏までに、たぶん色んなことが変わった。