東堂くんは喋らない。






私は、本当に何をやっているんだろう。




席が東堂くんと離れたのは、夏海ちゃんが彼の隣の席になったのは、誰のせいでもない。とられたわけでもない。




頭では分かってる。


分かってるけど、楽しそうに笑顔を見せる二人を見て、思ってしまった。





“東堂くんの隣を、とらないで。”






――こんな我儘な自分は知らない。




こんな自分勝手な自分がいることを――



知りたくなかった。