「打ち上げの途中から様子おかしかったけど、やっぱり何かあったんでしょ!?」
教えなさい!!と柑奈に詰め寄られながらノロノロと上履きに履き替えていると、トン、と誰かと肩がぶつかった。
「あ、ごめ…」
振り向いて、その瞬間、カッと覚醒する意識。
と、と、
「東堂くん!!
……お、おはよ…」
「……」
しかし東堂くんは私に一瞥もくれることなく。
サッサと上履きに履き替えると、歩いていってしまった。
「…なんか感じ悪っ」
柑奈がそんな彼の後姿を見ながら悪態をつく。
「……うん……」
「!?
どうしたの香弥、そんな泣きそうな顔して!?」
「え、そんな顔してた?」
「してるよ!」