……右手が痛い…



俺、東堂一哉は痛む右手を抑えながら、2年女子の大縄跳びを観戦していた。



最前列で騒いで…激しく応援しているのは山本だ。

アイツにバカ力で握られたうえ、ブンブン振り回されたせいでどこかの筋がおかしくなった気がする。

ったく、突如現れた峰岸の元カレショックで、脳の力加減をする分野がバグッたのかもしれない。




「さ!もっかいいくよ~!せーのーせっ!」




女子の列のほぼ真ん中で、みんなを鼓舞しているのは松原。


汗を流しながらも、メチャクチャ楽しそうに笑ってる。




…やっぱりアイツは、笑った顔が一番似合う。




我がクラスの女子は、大縄跳びを学年2位というなかなか優秀な結果で終えた。