東堂くんは喋らない。





「ありがとう…ありがとう峰岸……!」



「だから大袈裟だって」



峰岸も呆れたように笑うけど、やっぱり





好きだー!!!

















「おい松原!峰岸どこ行った?」



昼休み。自販機からクラスのテントに戻ると、そこに峰岸の姿はなかった。



俺は仕方なく、女子たちと輪になって話していた松原を引っ張り出して、そう聞く。




「柑奈?なんか知り合いが来てるとか言って、どっか行っちゃったけど」



そう答える松原の目が、俺の持っているペットボトルに止まって、ニヤリといやらしく細められた。




「…ふ~ん?」


「な、何だよ」


「午後ティーか。柑奈、好きだもんね紅茶?」


「うっうるっせーなぁ、つーか知り合いって誰だよ?」


「知らないよ、自分で見に行けばー?」



ニヤニヤしながら答える松原。くそ、完全に面白がってやがる…。




「…そういうお前はどうなんだよ」


「は?」


「東堂と!」




東堂の名前を出した瞬間、ハッと松原の顔が強張ったのが分かった。