東堂くんは喋らない。






そしてなぜか、「なんまいだぶなんまいだぶ…」と合わせた手をすり合わせ始める松原。


俺は仏様じゃねぇよ。




「断る」


「えぇっ!?何で!?」




俺の返事に、松原が手を合わせるのをやめてガバッと顔を上げた。




「…俺教えたりとかそういうタイプじゃないし」



「そんなぁ!このままじゃ私、一生高校卒業できないよ!?」




そして、「お願いします東堂さまっ!」と再び手を合わせてくる。




……えー、面倒くさい…

でも、なんていうか…上目使いってなんか、けっこう…




「…いいよ」




気づいたら、勝手にそんなことを口走っていた。