東堂くんは喋らない。





「返し…うわっ」


「っおい」



手を伸ばしかけた拍子に態勢を崩した私を、咄嗟に支えてくれる東堂くん。




「わっごめん!また…!」



「…だからスマホ禁止っていってんの」




東堂くんは、私の巾着にそれをいれるとジトッと私を睨んだ。




「…やっぱ、ダメだな。こうしてないと」




東堂くんは呆れたような声色で、そっけなくて、でも少しだけ照れているように見えた。




また、繋がれた手から視線が離れない。





…今度は、焼きそばの為じゃないよね。





繋いだ手だけ熱いのは



夏だから?


…それとも、東堂くんだからなのかな。







「…あれ!?香弥!?」