東堂くんは喋らない。





「だな!?」



「…うるさい」




だ、だって、てっきりまたそっけない仏頂面で、別に?なんて言われると思っていたのに!!




しかも…心なしかちょっと微笑んでいたような…!!!



「とっ東堂くん今のもっかい…!」



「…だからうるさい」




身を乗り出すと、それを避けるように東堂くんが立ち上がった。




「…終わったし、帰るよ」



「え!?」



周りを見渡すと、確かに…!どうやら私が東堂くんのレアな笑顔に目を奪われている間に、花火は終わってしまったらしい。

さっきまで優雅に空を見上げていた人々が、いっせいに帰り支度を始めている。



日本人の切り替え力、おそるべし!