東堂くんは喋らない。





怒涛の人混みの中を、東堂くんに引っ張られるように進む私。



なぜかメチャクチャ人混みを進むことがうまい東堂くんによって、もう焼きそばの屋台はすぐそこだ。




…でも、焼きそば大好きな東堂くんには悪いけど、



まだもう少し、このまま歩いてたいって思ってしまう。



はじめて人と手を繋いだその感触が(あくまで焼きそばの為だけど)、なんだか名残惜しくて、私はギュッとその手に力をこめた。