花火大会は第一部が終わり、第二部が始まるまではもう少し時間がある。
この時を逃すな、とばかりに屋台に向かう人ごみの中で山本と笑い合っていると
「………」
突然、無言の東堂くんが私と山本の間に割り込んできた。
…え?
「どうしたの東堂くん、突然」
「……べつに」
いつになくムスッとした表情の東堂くん。
「…ブッ!」
すると突然、山本が吹きだした。
「東堂おまえ…わっかりやす~い!」
そして馴れ馴れしく東堂くんの肩に腕をまわす。
「は…はぁ?やめろよ」
すかさずその腕を振り払う東堂くん。
「ちゅーか可愛い~♡」
「だからやめろ…」
…えーと、なんかこの2人、イチャついてる?