「やっほー!鬼羅、なにしてんのー?」




いつになく能天気に突然現れたのは、琉鬼。
鬼羅の側に降り立つと面白いものを発見した子どものようにはしゃいでいる。




「なにしにきた」

「一人で楽しそうなことしてずるい。俺にもやらせて!」

「勝手にしろ」




鬼羅は琉鬼にそう告げると、地面を蹴り上げ向かって行く。




「勝手にするもんね」




琉鬼もそう言って地面をけると家来たちを蹴り飛ばしていく。
簡単に倒されていく大勢の男たち。

人数の差など感じさせないほどの力の差だった。



ギリギリと歯を食いしばり、悔しそうに顔を歪める時光。





「ええい、なにをしておる!そんな化け物にしてやられおって!」





時光は腰から剣を抜きいら立ちを隠せないように構えた。