「千代!迎えに来たぞ!」



そして奥から現れたのは、自らもやってきた時光だった。





「時光さま・・・」

「さあ。その汚れた手を放せ!」

「貴様に千代は渡さん!」




千代を背中に庇い時光を睨みつける。
時光はキリキリと険しい顔をして鬼羅を見た。




「化け物のお前と姫である千代が釣り合うと思っているのか?千代がどこにいるのが幸せなのか、化け物のお前にもわかるだろう」

「貴様のもとに行けば幸せだと抜かすか」

「当然だ」





真っ直ぐ揺らぎなく告げる言葉。
自信に満ち溢れた時光。



「わかったら、千代を離せ!」