子鬼は千代を見上げ、ドカッと座り込んだ。



「きーがいっていた。このしろのひめは、おれたちおにをばけものあつかいしないと」

「鬼羅が?」

「だから、どんなものなのかみにきたんだ」

「会いに来てくださって、嬉しいです。天さまいつまででもいてくださいな」

「い、い、いつまでと!?そんなわけにいくかっ!」



顔を真っ赤にさせた天は千代を指さしながら慌てたように騒ぐ。
そんな天を見て、なんて可愛らしい子鬼なのだと千代は思った。




「で、でも、少しなら・・・いてやってもいいぞ」

「本当ですか?嬉しい!たくさんおもてなしいたしますね」




千代は嬉しかった。
少しでも、鬼羅とのつながりができることが。
会えなくても、今どうしているのか聞けるだけで。

目を閉じて、脳裏に浮かべる。


あの真っ白なさらさらした髪。
鍛えられた体に、濃紺の着物。