考えた結果。
千代は次の日再び森を訪れた。


きっと鬼羅たちは怒るだろう。
そんなことはわかっている。


でも、千代の足はどんどんと森の奥へと向かっていた。




そして、迷いそうになりながらもたどり着いた鬼羅が住んでいたあの小屋。




「いるかな・・・」




そんな独り言を呟きながら、その小屋に近づいていく。





「また来たのか」




そんなとげのある声が聞こえる。
それは、千代が小屋の扉に手をかけた瞬間。

その手を止め振り返ると、千代を睨みつけている鬼羅の姿。




「鬼羅・・・、あのね」

「帰れ。もう姿を現すなと言ったはずだ」

「でも・・・」



鬼羅はどこまでも冷たくそう言い捨てる。