「くれぐれも気を付けるのよ」
千代はそう強く言いつけられ送り出された。
2回目の冒険が始まる。
千代は迷うことなく真っ直ぐにあの森を目指した。
今日も会えるだろうか。
どこかに、彼らの家があるんだろうか。
それはどこだろう。
どこに行けば確実に会えるのだろう。
そんな事を考えながら歩く足取りは軽い。
前会った場所に歩いた記憶をたどりに行ってみるが、そこには彼らの姿はなかった。
ならばもう少し先にいってみようと歩き出す。
「右も左も同じに見えるわ・・・」
どちらを見ても木があるばかり。
簡単に迷ってしまいそうだ。
「あ・・・」
しばらく歩いた先に、開けた場所があった。
そこに大きな木の丸太で作られた家のようなものが建っている。
造りは乱雑だが、しっかりとしている。