鬼姫伝説 Ⅰ




「千代・・・千代!・・・おい!なぜ!なぜ俺を庇った!」




小さな体を抱きしめ、鬼羅の悲痛な声が響く。




「・・・き・・・ら・・・」




必死に絞り出した声。
微かに開けられた瞳。

鬼羅の瞳から一粒の涙がこぼれた。





「・・・よか・・・た・・・。ぶじ・・・ね・・・」

「なにを・・・、俺はなんのために!お前を、救いたかったのに!」




こんなはずじゃなかった。
こんなはずでは!



千代を救いたかった。
そのために、決断したんだ。


なんのために。



なんのために、自分は・・・・。