琉鬼が必死に呪いを解く方法を探すが、一向にその方法はわからず途方に暮れていた。
千代はあれから一度も目を覚ますことなく眠ったままだ。

焦り、苛立ち、憤り。
色々な感情がうずめき会う。





「くそ!!!」



ダン!と拳を床に叩きつける。




「鬼羅、イライラしたって仕方ないだろ」

「・・・わかってる。だが」

「わかるよ。俺だって、どうにかしたいって思ってる」




悔しいのは、もどかしいのは皆同じだ。
千代に目覚めてほしい。
千代の笑顔をもう一度見たい。

その思いは同じ。




「千代・・・」




悲しく呼ぶ声が響く。