「やっぱり、時光の仕業だった」





日が暮れた頃に戻ってきた琉鬼が神妙な面持ちで告げる。




「呪いの内容まではわからなかったけど、“飛影”という呪術師に頼んだことは間違いなさそうだ」

「そいつが、千代を・・・」

「そいつ、すごく危険そうなんだ」




琉鬼が思い詰めた表情でそうつづけた。




「危険・・・?」

「その力は確かで、強力な術も数々使いこなせるって話だよ」





その筋ではとても有名なのだという。
しかし、千代をこんな目にあわせた者をだからといって放っておくことはできない。
千代を一刻も早く救わなければ。