「お前の呪術があれば、呪うことも・・・鬼を封じることもできるのか?」

「はい。呪術の力を応用すれば、鬼を封じることもできましょう」




男の言葉に、時光は微笑を浮かべ顎を撫でる。





「ならばさっそく」

「呪いはすぐにでも・・・。しかし、鬼を封じることは、直接鬼と対峙しないことには・・・」

「そうか。ならばとりあえず呪いの方を仕上げよ」

「かしこまりました。では、その者の名を・・・」





男はそう言って時光を見据えた。
時光は笑美を消し去り男を見る。






「千代。・・・影正の娘の千代だ」






そう言い放った。