なにが物足りぬというのか。 あの化け物に、なにが劣るというのだ。 「この俺が、なにが!!!」 ガン!と床に拳を叩きつける。 怒りが憎しみが抑えられない。 千代への想いが、憎しみへと変わっていく。 あの美しい娘が手に入らぬのなら。 「我がものにならぬのなら・・・」 いっそ・・・。 「時光さま」 伺うように声をかける家臣。 時光は気持ちを落ち着かせ、中にいれた。