そんなある日の昼下がり、緊急事態が
起きた。


「那智が、今日一緒に帰れないって」


「そうなの?じゃカラオケ行こうよ」


脳天気な茉莉にチョップをする。


「いた!何すんの!」

「なにかある!!今まで那智が私に
反抗することなんて無かったのに・・」


おかしい、登下校は毎日一緒だったのに。


「反抗って・・・。ただ、用事が
あるんじゃないの??」


「用事って??わたしと帰れない程の
用事ってなに??」


茉莉の胸倉を掴んで前後に揺すっていると、スマホが鳴った。


「げほっ」


何故か咽せてる茉莉を無視してスマホに
飛びつく。


さっき、理由を聞いていたんだ。


「・・・・はぁ〜〜〜〜〜!???」


わたしの絶叫に、教室に残っている
全員が驚いていた。


「今度は何??」


襟元を直した茉莉が、わたしのスマホを
覗き込む。


「・・・は??」


茉莉も意表をついた展開に、目が点に
なっている。


LINEには、【女の子に呼び出された】と
書かれていた。


「殴られるのかな?那智」


「違うでしょ、この展開は告白じゃん?」



・・・やっぱり??