いつの日にか

叶恋side


「…離れて、やばいかも」

もっと近づきたい。

「………………やーだ」

「……叶恋、離れて」

「……………………………やだ」

「……離れないとキスしちゃうかもよ?」

心臓が激しく暴れている。

「…………………………………うん」

拓人は驚いたように、振り返った。

「……本当にするよ?」

「……………………………いいよ」

私は腕を緩めると、拓人は体ごとこっちを向いた。

「……本気だよ」

「…………………………いいよ」

拓人はじっと私の目を見つめ、手を伸ばす。

その右手は私の顎に添えられた。

左手で私の腰を抱き寄せる。

恥ずかしくて、目を瞑った。

しかし、何も起こらない。

不思議に思って、少し目を開けると、彼はまだ私を見ていた。

その顔がふっと笑顔になる。

そして額にキスをした。

「そんな簡単にキスしてとか言ったらだめだよ」