いつの日にか

拓人side


「ここなら怖くない?」

そう尋ねると彼女は、僕を見てとても愛らしい笑顔で答えた。

「ありがとう」

ーーーこの笑顔が、いつまでも続けばいいのに……

そう思った。

今日、僕が彼女を見つけたとき、思ったんだ。

目を開けて欲しい
笑って欲しい
声を聞かせて欲しい
その声で名前を呼んで欲しい

僕の思いが叶った。
その瞳はとても素直で、その笑顔は人を幸せにし、その声は限りなく澄んでいて、僕は名前を呼ばれるたび、愛しくなる。

絶対に幸せになって欲しい。

死なないで欲しい。

そのためには、僕も眠れない。

それでもいい。

僕の思考を遮るように、叶恋が視界に入ってきた。

「?」

僕は疑問の眼差しを向けると、
彼女はにっこり笑った。

胸がきゅんと苦しくなる。

僕は彼女の頭に手を置いた。

サラサラな髪。

すると彼女は頬を赤らめ、恥ずかしそうに俯いた。