いつの日にか



拓人は両手で私の顔を包んだ。

私は荒い呼吸を繰り返し、拓人を見つめる。

「…私、今…し、死ぬ…」

そこまで言うと、拓人は私をぎゅっと抱きしめた。

「……ごめん、本当に。怖い思いさせた…」

拓人の声が震えている。

「悪くない………拓人は悪くない」

私は泣きそうになるのをぐっとこらえた。

ーーー怖かった。

拓人を抱きしめ返した。

とても良い香り。

安心する…………。