いつの日にか



拓人の隣を歩く。

彼がどこへ向かっているかはわからない。

街をずっと歩く。

少し物足りなさを感じた。

服を買ってもらう前より、何か寂しい。

ふと、拓人を見た。

両手をジーンズのポケットに入れて歩いている。

ちょうどいい気温の季節。

薄手の長袖が、とても気持ち良く、ちょうどいい。

私はそっと、拓人の腕を抱き締めるように触れた。

彼は驚いた様子でこちらを見つめてくる。

私はちらっと彼を見た。

目が合い、思わずそらす。

拓人は気付いてくれたようで、ポケットから片手を出し、ぎゅっと握ってくれた。