「……なんていうかさー、

優也って、もっと面白くて、
楽しいやつだと思ってたんだよねー。


だからさ、別れよ。」



四年間の片思いに、幕が閉じた瞬間だった。




何故か涙は出なかった。




あんなに、俺は彼女のことが好きで、
好きで、好きで、好きで、好きで………
大好きだったのに。




彼女は、俺自身を好きになってくれなかった。




もっと面白くて楽しいやつって…何だよ。



俺じゃダメなのか?



怒りも悲しみも悔しさもあったけど、



俺の感情はどこかへ飛んでいってしまったように、空っぽだった。



恋って……


「恋って、何だよ………」



俺の絞り出したような声は、真っ青な空に溶けて消えた。