その時から、 …ううん、それよりもっと前から、 私は匿名希望さんのことーーーーーーー でもきっと。大浦君のことも… 「そいつの名前、教えてやろうか?」 きっと大浦君は今、ニヤリと少しだけポーカーフェイスを崩して笑ってるんだろう。 でも、わかんない。 「そいつの名前はーーー」 だって、今、世界が霞んで見えてるから。 「…………っ」 私は全力で走った。 「お、おい!遠山さん!?」 ねえ、大浦君。 あなたの好きな人ではなくて、 私の大浦君に対する気持ちを教えてください。