「もう!大浦君笑わないで!」


大浦君はまだクスクス笑ってる…


「っていうか遠山さん、よく裏庭の存在知ってたね。」



「大浦君こそ。」


「まーな。落ち込んだりした時はここでよく寝転んでんだ。」


大浦君は少し切なそうな顔をした。


「大浦君…、なんかあったの?」


「なんでもねーよ。それより、葉山のこと好きなの?」


大浦君の顔はニヤリと意地悪な顔に戻っていた。


「ち、違う!!…っていうか、恋とかわかんないよ…」


「…そっか。」


黙ってしまった大浦君の隣に、ちょこんと座ってみる。


「…大浦君は?」


ザアッ…


…風が、大浦君のサラサラな髪を優しく撫でた。


「…俺も、よくわかんない。」


大浦君が、ぽつんと呟いた。