「橋本、隼人に何があったん?」


先生は椅子を引き出して
両手で私の両肩を掴んだ。



「先生に会いに行くために屋上へ
行ったの。そうしたら絵里さんが
いたの」



「え!?何で絵里ちゃんが?」


「先生を忘れないために毎日
来てたんだって。気付いて
あげられたらもっと早く・・・」



涙がこみ上げてくる。



「気付かなかったより
今気付けたことのほうがいいよ。
隼人も今は幸せだろな」



先生の言葉は更に私の目を
潤した。


広松先生・・・
もう1人じゃないよ。