コンコンッ…ガチャ

「柊
仕事のことで話がある
入っても大丈夫か?」

ノックをしながらまだ寝ていた俺の部屋に入った来たのは組長だった

「ちょ…待ってくださいッ!」

と飛び起きながら
いまだ俺に抱きついて離れない明日香を離そうとしている中
組長が入ってくるのを止めたが俺の目の前には言葉を失った組長がいる

「………」

「…遅かった」

組長が俺を…いや、俺の隣で寝ていて俺から離れない明日香を見ていた
それも
始め無表情に見ていたのにみるみる表情を変えながら

「あ、あ、明日香ー!
離れなさい!てか、柊から離れてー
抱きつくなんて!!
俺の明日香が…… 」

と意味不明なことを言いながら明日香を起こしている組長に次は俺が言葉を失ってしまった

「……う、ん?
だぁれ?」

明日香は寝ぼけながら起きてそう言った

「あ、お父さん
どうしたの??」

やっとはっきりと起きた明日香が組長に質問していた

「どうしたじゃないよ!
な、な、なんで柊に抱きついて寝てるんだ
俺と麗ともまだ一緒に寝てないのに……」

なんだかがっくりしている組長に明日香が

「一人じゃ寝れなくて…
だから、柊と一緒に寝てたの
私、柊に抱きついてた??」

と俺に話をふってきた

「あぁ
明日香が寝た瞬間に俺に抱きついてきたなな」

あまり俺に話をふってきてほしくない…
組長の顔がみれねぇ……

「あ、ごめんね
無意識だった
あとお父さんお母さんとは一緒に寝たことあるよ」

俺に謝りながら組長にそう言う明日香に

「な、なんだって!?
じゃあ、俺だけか
明日香と寝たことないの…」

見るからにガックリと肩を落としながら言う組長……
こんな組長見たことないぞ

てか、これがあの組長か…?

あまりの変わりように俺な少し戸惑っていると

「柊…明日香に手ぇ出してねぇーよな?」

とどすの聞いた声で俺に聞いてきた

「出してないですよ!
出すはずないですか!?」

慌てて否定すると組長は普通の声に戻り

「なら、いい
明日香…これからは俺と麗と一緒に寝ような」

そう言ったが

「えー
お父さんたちじゃなくて柊と寝るからいいよ」

明日香がそんなことを言うから
俺を部屋の隅に引っ張り組長が

「わかってるよな柊
明日香にこれからも手、出すなよ?」

「は、はい
わかってます」

コソコソと明日香には聞こえない声で俺たちは話をしていた