ガチャ

「ねね!柊!!
聞いてっ」

ギュッ

「うわっ
どうしたんだ明日香?」

私は柊の部屋に入り、目の前にいた柊に思いっきり抱きついた

ちょうど立ち上がった
柊の胸に飛び付くと少しバランスを崩しながらも倒れず
ちゃんと私を受け止めてくれた柊が聞く

「あのね!あのねっ!!」

ギューと
両手で柊を抱き締めながら言う私に

「少し落ち着け
ゆっくり話せばいい…」

そうなだめてくれた

「えっとね、
お母さんとお父さんに私言ったの!

“本当の娘になりたいって”

そしたらね!
すごく喜んでくれた!

少し不安だったけど、言ってよかった!」

珍しく早口で話す私に驚きながらもすぐに柊は笑顔になる

「そうか
よかったな!

頑張ったな……明日香」


「うん!!」

抱きつくのをやめて
柊の方に顔を向け笑顔で答える

柊も自分のことのように喜んでくれる姿が私をよりいっそう笑顔にさせた