「ふふっ……どうしてかしらね?
涙が止まらないわ……

明日香のことを考えたらホッとしちゃって……」

普通に話すことはできたけど
私の両目からはひたすらに涙が流れてくる

……本当によかった…………

もう、明日香の辛そうな表情を見なくてもいいのね……

これからはきっと、明日香の顔には笑顔がたくさん浮かぶことになるわ……


たくさんの思いが私のなかを駆け巡る……

明日香が幸せになってほしい……
ただひたすらにそれだけを願ってきた私と空牙…………

それが今、実現した……

こんなにも嬉しいことはそう
ないわ……

「そうだな……
明日香にはこれから幸せになる未来がある……

嬉しいことだ……」

空牙も私と同じことを考えていたのね……


「そうね……

戸籍上もこれからは明日香は正真正銘の私たちの娘になるわ……
今年1番のサプライズね」

「だな

俺も嬉しくて仕方ないよ」

私と空牙は抱き合いながら
喜びを噛みしめていた


いつも
影がある笑顔を向ける明日香に
私たちはどこか不安だった……

だから、これからはその影がなって
無邪気な笑顔を私たちに向けてほしい…
そう願うわ


私たちは親子だもの……
これからは甘えてほしいわ…

私と空牙は
少しずつ言い方向に変わっていくはずの
明日香を楽しみにしているの

空牙&麗side【完】