「本当なのか?」

お父さんがズイッと私の方に身を乗り聞く

「う、うん」

その迫力に若干驚きながら答えると

「そうかっ!!」

ギュゥと痛いくらいにお父さんに抱き締められた

「お父、さん
く、くるし……い」

「おぉ
すまん」

謝りながらもお父さんは私を離さなかった


苦しかった……

「お父さん、私が娘になるの……いい?」

「おう!当たり前だ!
嬉しいに決まってるっ」

おずおずと聞く私にお父さんはこれまで一緒にいた中で
一番の笑顔を私に向けてくれる

……こんなに喜んでくれるんだ…………

私は嬉しくて泣きそうになる

「ど、どうしたんだ?
明日香…?」

そんな私にお父さんはオロオロしながら言った

「明日香は嬉しいのよ…
ね……?」

ずっと私たちを見ていたお母さんが近くに来て私に聞いた

「うん……うん
すごく嬉しい…」

必死に涙を落とさないようにしながら答える私に

「明日香、泣いてもいいのよ……
その涙は嬉し涙でしょ?
そういう時は思いっきり泣きなさい」

微笑みながらお母さんが言う

「うぇ…ヒック……ッッ…、ウ……ッ…」

その言葉で私の涙腺は壊れてしまった

止まることを忘れてしまったみたいに涙は次々と目から溢れた

お母さんとお父さんの優しさが嬉しくて……
復讐が終わってやっと自由になれたこと……

たくさんの思いが込み上げてきて、泣きじゃくる私をお母さんが抱き締めてくれた

その後に
お父さんが私とお母さんを抱え込むように抱き締めた

その温もりが私の涙をさらに溢れされた

安心する……
柊の時とは違う安心感が私を包み込んでくれた

親の温もりが嬉しかった……
安心した……

私はずっと泣き続け
お母さんたちはそんな私をずっと抱き締め続けてくれたのだ…