私はスッと両手で顔を覆う…

そして声には出さなかったが
自分に言い聞かせる

…………今から私は優しさを捨てる
優しさ、同情という感情を捨て
復讐に囚われた鬼になるのだ………


この時、私は今まで押さえ込んでいた
“復讐”という醜い闇に呑まれた

消えかかった復讐心に火がつき
隣に柊がいるのも構わずに
無意識に殺気を放つ


ゆっくりと顔から手を離し

「行くぞ……」

柊に一言だけ言った

重い扉を開けてすぐに永崎組の組員らしき人物がいた

「お前ら誰だ!」

私たちに向かって叫ぶ

「私は尾崎組の者だ………
ここに麻央はいるか?」

ギロッと睨みながら言う私に一瞬怯んだ組員が

「尾崎組っ!?
麻央様になんのようだ!」

話す

麻央様?
あいつに様呼びとはな……

「そいつに用があってきた
今すぐここに呼べ」

組員の言葉で麻央が
ここ…永崎組の屋敷にいることはわかった

組員に言うと

「麻央様の友達か?
今呼んでくる」

まだ怯んでいる組員はそそくさと麻央を呼びに行く

……私を友達だと思ったのか…………
ふっ
確かに間違ってはいないが
“元”だけどな………


しばらくすると一人の女がこっちに来る