「明日香様
どちらへ行けばよろしいですか?」

車に乗ったと同時に栄さんが行き先を聞いてきた

行き先か…
あいにくは私は浩基が入っている族の溜まり場なんて知っているはずもなく本人に聞くことにした

「浩基、どこにあるんだ?」

「何で様付け…?」

私が様付けで呼ばれたことが
理解できていないようで私が質問をしたはずなのに逆に私が質問をされた

「今はそんなことどうでもいい

あとで教えるから溜まり場の場所早く教えて」

そう促すと渋々教えてくれた

「わかりますか?栄さん」

いつも通りの話し方に戻った私は栄さんに聞く

「はい
ご安心を
あそこなら15分もかかりませんよ」


「案外近い…
よろしくお願いします」

帰ってきた答えに少し驚きながら言う

「では、発進いたします」

その声と同時に車はゆっくりと動いていった