コンコン

と書斎をノックすると



「入れ」

組長の威圧感ある声が聞こえ、私は書斎に入った。

「失礼します」

「明日香………行くのか?」

組長は私を見た後
特に驚く気配を見せなく、静かに言った。

「はい………
組……お父さん…今までありがとうございました。
ここまで強くしてくれたこと………私を愛してくれたこと………。


復讐が終わったら………私は本当の…お父さんたちの子供になってもいいですか?」


私はお父さんにこれまでの感謝を述べ
お父さんに質問した。


「当たり前だ!

俺も麗も明日香を本当の子供だと思っている…


復讐という闇がなくなったら
今まで以上の家族になろうな」


穏やかにお父さんがそう言ってくれた



嬉しいな…
血が繋がっていなくてもこんなにも言ってくれるなんて………


「うん。
ありがとう…お父さん

じゃ、行ってくるね」


「あぁ、明日香の後悔がないようにしろよ」


私はお父さんの言葉を聞き柊のもとへ急いだ


「明日香!」

途中で私はお母さんに呼び止められた


「なに?お母さん??」

「明日香に渡したいものがあったのよ」

そう言ってお母さんは私にネックレスを渡してくれた

綺麗………

月と星のモチーフのシルバーネックレス


「どうしたの?
お母さん………このネックレス………」


「ふふっ
今日のために空牙と選んで買ってきたのよ

気に入ってくれればいいのだけれど………
お守りとして着けていってもらいたいわ」



私が驚いて言うとお母さんは微笑みながら答えてくれた


………気に入らないわけがないよ
こんなに嬉しいことってない………


お父さんとお母さんがたくさん悩んで選んでくれたことがわかる………


私は笑顔で言った


「ううん!とっても嬉しい………

ありがとうお母さん!!
これを着けて行ってくる」と

するとお母さんの顔がとても嬉しそうになり、

ギュッと私を抱き締めてくれた


「明日香………頑張ってくるのよ

私は明日香がとれだけ悩んできたかよく知ってるわ

復讐に囚われていることも………

だから、決着をつけてきなさい!
明日香は私の娘なんだもの………
自分の本心としっかり見つめあって今日を乗りきるのよ」


「うん………うん、
頑張ってくるね………
ありがとうお母さん」


お母さんの言葉に少し泣きそうになったけど私は笑顔であ母さん
“いってきます!”って言った